◆土地の売買の場合
<埋設物について>
地中にどんな埋設物が埋まっているか売り主が認識していない事が良くあり、この場合に売買時に問題になるのが以下3点です!
①浄化槽等の埋設物
以前あった建物を解体する場合に基礎や浄化槽が残っている場合があります。掘り起こしてみないと分からないので、何もないと思っている売り主が売買した後に問題になるケースがあります。
こういった問題を回避するためにも、契約書の特約条項に文言を付け加えておいたほうが良いです。
②産業廃棄物
長い間更地の状態である土地の場合、所有者の知らない間に第3者にゴミ(産業廃棄物)を勝手に埋められていることがあります。
近年は産業廃棄物の処理について規制が厳しくなったため、撤去は必須になっていますが、撤去費用には高額な費用がかかりますので、土地所有者に関係なく長期間更地の場合は注意が必要になります。
③排水管
所有している土地に隣地の排水管が埋設されている場合、前もって説明していなかった為に問題が起こる場合が良くあります。水道局で図面の確認をするだけでなく、土地の前々所有者への聞き取り、または近隣への聞き取り調査が必要となる場合があります。
<境界について>
境界において特に問題になるのが、地面の部分でなく上空部分の屋根や屁などの越境です。これらの越境については、家屋調査士に実測確認してもらっても、境界杭を打ってあっても見落としがちになります。専門家に確認してもらっているから大丈夫と安心していると後日問題になる事があるので注意が必要です。
このような越境を確認するには、下げ振りやトランシットのような測量機器を使用しないと分かりません。これらは、宅建業者ではなく、土地家屋調査士や測量士、建築士といった専門家に依頼することになります。
◆建物の物理的瑕疵
建物の売買で問題になる瑕疵は主に雨漏りやシロアリ等があります。
①建物の傾き
床や柱等の傾きは、築後10年以上たつ建物にはよくあることである。極端な傾きでなければ事前の調査や内覧では体感で気づかない事がほとんどです。専門的な業者等入れて「建物状況調査」の実施をして現状を把握しておくことが望ましいが、費用がかかるので、ほとんどの売り主様は拒否するケースが多いです。この調査を行ったからと言って完璧に傾き等の瑕疵が発見されるわけではないので、売買契約時点で、きちんと説明を受けておく必要があります。
②雨漏り
中古住宅の雨漏りは、定期的に外壁の防水塗装を行っているか等のメンテナンスの有無による影響が大きいです。また新築時の施工の良し悪しにも関係してきます。
売り主も雨漏りがあることを知らずに生活していることがあるので、押し入れの天井くらいは明けて確認しておく必要があります。
③シロアリ
実際にシロアリの調査をするには床下の潜ることをしなければ知ることはできません。そのため、専門業者の調査が必要になりますが、お金をかけて、そこまでする売主様はほとんどいないのが現状です。この場合も「建物状況調査」を実施することが望ましいのですが、それをしない場合は、契約時に「告知書」で「無し」ではなく「知らない」と明記しておく必要がでてくるでしょう。