よく質問されるのは、「コンクリ-ト造」と「ラーメン構造」は同じか?と言うことです。
答えは△です。
「構造」は以下の<材料>と<形式>の組み合わせによって異なります。
つまり「ラーメン構造」でもコンクリ-ト造の場合もあれば、鉄骨や木造の場合もあるという事です。
<材料>
①木造 ②鉄骨造 ③レンガ造 ④コンクリート造 等
<形式>
A.ピン構造 B.ラーメン構造 C.壁構造 等
これらの<材料>と<形式>は何を基準に組み合わせるかは、空間の形とコストによります。
以下、代表的な3つの構造を見ていきましょう。
A.ピン構造
部材と部材をピン(1カ所のボルト)で接合する構造です。
住宅でいえば、柱と梁を1カ所の「ほぞ」(2つの部材を接合するために,一方の材の端に作り出した突起)で接合する木造在来工法がピン構造といえるでしょう。このままでは、木造が乾燥等で痩せるとぐらついてしまします。グラグラ動かないために、斜めの部材(筋交い・ブレース)を入れて動かないようにします。
B.ラーメン構造
柱と梁など、部材と部材を剛接合(金物等を使った強力な接合)してできた骨組み構造です。鉄筋コンクリート造はラーメン構造で作られることが多く、鉄筋コンクリート造の柱と梁はコンクリートで堅く接合してありますから簡単に動く事は無いです。動くのは地震等によってコンクリートの耐力以上の強い力が接合部に加わった時、つまり壊れる時だけといえます。この構造の特徴はピン構造のような筋交いが不要なので、自由な空間構成ができることです。
C.壁構造
壁体や床板など平面的な部材で構成する構造形態です。柱や梁がいらないので、どこを壁にしてもどこを出入り口にしても良いので、リフォームなどでも非常に融通が利く造りになっています。梁で構成するラーメン構造のような開放感は少ないのが特徴的です。
木造でも鉄筋コンクリート造でも比較的駆体コストが低めであり、一般的に広く普及している構造です。2~3階の低層建物で多用されていますが、コンクリート造では5階以下、高さ20M以下という高さ制限があります。最近ではツーバーフォー(2X4)と呼ばれる壁構造が広く普及しております。
以上のように、それぞれの特徴を理解した上で構造を選ぶことをお勧め致します!